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走り屋に連れられて、秩父へ

 先の「そば福」の記事で秩父に行ったこと記した。
 折角なので、観光したポイントも書いておこう。

 まずは経緯から……。
 近所の居酒屋さんで親しくなった人がいて――まぁ、飲み友達と言うのかナ、その人の行動力が頼もしく、地元埼玉から東北、秋田・山形まで日帰りのドライブを堪能するという。車の運転が大好きで、愛車はBMW。Mシリーズのスポーツタイプ。要は本人認める「走り屋」である。
 その兄貴が“どこか連れて行って欲しいところがあれば、連れて行ってやる。一人でいくのも二人で行くのも大差ない。ガソリン代は俺が持つ”と言う。彼としてはドライブが出来れば良いわけで、“俺を足として使ってもらっても構わない”とまで言ってはばからない。
 なんだかんだ話しているうちに“秩父に気になる蕎麦屋があって、いつもいっぱいで入れない”とこぼした。「ほうっ」とそれには自分の鼻がひくついた。秩父は「そばの会」があるくらい、蕎麦処として有名だ。
 で、結局。蕎麦屋へGo! とあいなり、秩父の山並みを愛でるドライブとなったのだ。

 高速を使わず、下道で行ったのであるが、自称「走り屋」の運転は意外と丁寧であった。何より愛車BMWを大切にしており、決して無理な運転はしない。車間距離はあけるし、エンジンを噴かすこともない。
 好天にも恵まれ、とっても快適な秩父ドライブとなった。

 では、「そば福」以外で巡ったポイントを。

C_kan  まずは神怡館(シンイカン)【写真1st】。埼玉県山西省友好記念館である。
 平成4年に埼玉県と中国内地の山西省の友好締結10周年を記念して建てられたものだそうで、そもそも、その友好関係があったことすら知らなかったわけで、そこから驚いて、目が点であった。
 常設の展示物は古代中国楽器の復元品や、山西省仏宮寺釈迦塔の木製模型――模型なのに専門工7人が1年かけて造ったという圧巻の超細密仕様。などなど。

Mrmt_j  法養寺薬師堂【写真2nd】。
 推定、室町時代の建立。徳川家の朱印状がいまも残されているという。
 ただならぬ偉容。境内はさながら霊場のような、ぴしゃりと張りつめた空気だ。
 それもそのはず、後から知ったのであるが、内部には秩父十三仏に数えられる薬師如来が納められている。
 薬師本堂の前には仁王門も残っている。

Mzjz02  以上が両神地区。さらにディープに行くよ。
 31番札所近くの水子地蔵寺へ【写真3rd】。
 山肌が朱色に染まってる。これら良く見たら地蔵の涎掛けと風車だ。右も左も上から下まで水子地蔵で覆われた山谷である。
 地蔵足元には**県、と彫られている。日本全国から水子地蔵が寄せられるらしい。
 これだけの水子地蔵に囲まれると、ゾッとする光景でもあるが、走り屋の兄貴によると、桜の時期はこれまた見事で、さらには5月になると、この谷間に無数の鯉のぼりがたなびき、それはまた絶景になるとのこと。水子供養としての鯉のぼりであろうから、もの哀しいむきもあろうけれど、正直見てみたいと思った。

Srkk  帰り道、手作りロケットを打ち上げるお祭りで知名度を上げつつある勢龍地区を通った。小休憩で「道の駅・勢龍会館」に寄った。【写真4th】(こちらの道の駅のホームページ、ドライブには重宝しそうだ)
 こちらには、明治17年に起きた農民蜂起、秩父事件の資料館、井上伝蔵邸がある。自分、歴史には疎い方で、改めて調べました「秩父事件」。
 明治政府の富国強兵政策の増税下で生じたデフレや、ヨーロッパ大不況のさなかに発生したリヨン生糸取引所における生糸価格の大暴落も影響し、養蚕製糸が盛んであったこの秩父郡一帯の人民に多大な重圧・軋轢を生じさせた……。そしてそれは、最盛時の蜂起参加者が8,000人とも10,000人ともいわれる、近代日本史上最大の農民蜂起へとつながってしまった。

 帰り、深緑の道を走り抜けていく最中、
 ――土地に歴史あり。
 ふとそう思った。
 村や街に人が暮らしていく内で、事件・事故の発生は避けられない。それは記録され、そうでなくとも記憶となって伝承されていく。悲しい記録・記憶こそ、過ちを繰り返さぬように伝承していかなければいけない。
 ガラにもなく、そんな深遠なことを考えてしまった。
 これにはひとつ、走り屋の兄貴が+αの情報をくれたりするからだ。
「もう少し奥に分け入れば、長野県の上野村だぞ。御巣鷹山だよ、日航機の落ちた」

 深緑の道を走り抜けていく最中、
 ――土地に歴史あり。
 ふとそう思った。

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