築地市場探索
築地は聖路加ガーデンと並立する東京新阪急ホテルの企画ツアーに参加した。
築地市場に詳しいガイドに案内されて市場を巡り、途中、青果部・鮮魚部それぞれ一店舗ずつ、ホテルの日本料理レストラン「明石」の料理長がひいきにしている仲卸店で料理長と合流。旬の食材の解説や、市場の面白さなどを聞きうかがい、その後はホテルのレストランで懐石ランチ――というツアーである。
築地場外市場は散歩や食べ歩きや買い出しで幾度も訪れたことがあったが、今回場内市場に初めて入った。
市場に踏み入ったのは午前9時半過ぎ。競りはとうに終わり、後片付けに入ってる仲卸さんもいる時間帯であったが、市場が連休に入る前日であったせいか、結構な混雑ぶりであった。この雑踏の中、しかかも11時位までという短い時間であったが、ガイドさんにも恵まれて濃密なツアーとなった。
ガイドさんには本当に感謝。東京をガイドする先輩の姿を見させていただいた。勉強になった。
以下、ツアーは場外市場も廻ったが場内市場を、写真でさらっとふり返る。
【写真1st】――積み上げられた段ボールの上、蛍光管が一直線に青果部の小径。
秋葉原にあった「やっちゃば」がこちらに移転。現在築地は鮮魚だけでなく青果も取り扱っている。青果の取引金額は太田市場に負けるが、こちら築地には料亭や高級レストランに卸されるレアな野菜・果物が並ぶという。
【写真2nd】――料理長ご紹介の青果仲卸「松弘」。
こちらは築地市場で唯一鎌倉野菜を取り扱っている仲卸。こちらの野菜ソムリエさんから「鎌倉野菜」の特徴と、新しい栽培法である「植酸栽培」について教わる。
京都、鎌倉という地は古くからの寺町としても有名であるが、土に人の骸が適度に混じり合っており、それが野菜の滋養になっているらしいとのこと。京野菜はブランド化してしまって、味よりも見た目が優先されつつあるが、鎌倉野菜はまだブレンドが確立されていない分、出来の見栄えよりも味を優先できている、とも。
「植酸栽培」とは先にUSAで認可された栽培法であるらしい。Webで調べると日本でもちらほら米作りでの例が検索に引っかかる。
化学肥料や農薬によって蓄積された土壌中の硫酸・塩酸・石膏など、植物の生育に悪影響を及ぼす成分を分解し無毒化し、土中の微生物や有効菌の繁殖を助長、植物の生命力を最大限に引き出す栽培方法だ。
【写真3rd】――「樋長」。
このブログでは銀座「鮨一」の回で紹介済みの仲卸さん。
今回、はじめて店先に立った。ちょっと感動。
「樋長」は宮内庁御用達だ。
【写真4th】――鮮魚部の石畳。
石畳に歴史を感じる。
東京都は2012年を目安に築地市場を豊洲埠頭に移転する計画を発表している。新都市交通ゆりかもめでは移転予定地に「市場前」という駅がすでに稼働しており、晴海埠頭と豊洲埠頭のその予定地をつなぐ豊洲大橋は現在建設中。首都高速も東雲ジャンクションより西を晴海線と名付け、晴海通りとの接続を図る出入り口を市場移転と併せて2012年には開通させる目標と、市場移転に絡むインフラ整備は着々と進んでいる。
「築地市場がなくなる!」こんな危機感もあって、今回のツアーは是非とも参加したいプログラムであった。
しかし、地域経済に与える影響が大きいとして、中央区がこの計画に反対。また移転先の土壌汚染が発覚し、農林水産大臣は、安全性が担保されないかぎり、卸売市場法に基づき豊洲新市場には許認可を出せない旨を表明している。
どうなるんだろう? 余談を許さぬ展開になっている。
【写真4th】――江戸初期から続く「大善」。
ルーツは、家康江戸入城と共にやってきた摂津の漁師(魚屋?)らしい。ガイドさんの解説によると芭蕉の門下生寶井其角(たからいきかく)がこちらの血筋であるそうだ。
深い蘊蓄に脱帽。
【写真5th】――築地市場から見た国立癌センター。
空をよぎるのはゆりかもめ。
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