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「ecurer」 @ 笄町

 

 スペイン料理屋さんを探していて、ひっかかったお店がこちらecurer。“エキュレ”という音で記憶にあった噂のお店であった。

Downtoe
 六本木通りを西麻布交差点から渋谷方向に。にぎやかなエリアから遠ざかり、落ちついた雰囲気。かつての笄(こうがい)町に「ecurer」はある。看板などはなく、階段の奥に「ecurer」のロゴマークがあるだけ。よもやすると通りすぎてしまう。通りすがりの客は端からアテにしない――客をかき集める必要がない、と云うことなのかも知れない。
“美食の大様”栗栖けい氏が企画し、自らサーブに立つ店だ。

 スペイン料理というキーワードで確認できるお店なのだが、その枠に修まらない先進的なメニューの数々。
 背伸びして、3万円のコースを予約した。
 解説として、お店のホームページからコピペすると――

『現シェフは、日本橋の「レストラン サン・パウ」や麻布十番の「リストランテ キオラ」等で腕をふるった河島英明氏です。
 Menuは完全おまかせで、9000円、16000円、22000円、30000円、100000円~の5種類。このような値段のヴァリエーションがある場合、普通は使う素材そのものが違ってきますが(物理的に安いコースはクオリティの高いものが提供できないため)、「エキュレ」では5コース(+ランチコースも)とも全く同じクオリティのものを使用します。なぜそのようなことが可能かと言えば、どのコースを召し上がっていただくかによって、コンセプトをガラリと変えているからです。まるで違ったレストランで食事をしているかのような、「いい意味での」違った食後感を味わっていただけると思います。万全の状態でお客さまをお迎えしたいので、コースのセレクトや、お苦手な食材等は、ご予約の際にお聞きしています。「おまかせのみ」とさせていただいているのも、食材を常に最高の状態で提供させていただきたいとの想いです。ご理解いただけますと幸いです。』

『30000円コースは、言ってみれば「スペシャル」です。基本のスタイルは16000円コースと同じですが、それに「来栖けいセレクトの全国5種類のパン」と、「来栖けいセレクトの全国6種類のスウィーツ」、世界最高級のコーヒー「グランクリュ カフェ」がプラスされることや、「エキュレ」ならではの超希少素材(天然記念物の「見島牛」など)が、最優先で盛り込まれます。22000円コース同様、細かいことは一切抜きで、サービス料やワイン代[ボトルを除く]等もすべて込みとなっております。』

 全部込みコミで ―― 飲み代含めて ―― こちらの値段。

 呑み助にはありがたい。――って、そう云うノリでは、こちらのお店に失礼か。

 提示されたメニューがこちらである。Menu
 (見れば明らか、2012年3月19日の訪問)

 まず、食前にスパークリングワインをいったのだが、その写真は撮り忘れた。(他にもパン類は撮り忘れ有り)
 と云うことで、こちらから……

■コルドバの夏 サルモレッホCordoba
 スペイン南部の街、コルドバ。行ったことはないけれど、こんな感じなのだろう、きっと。オレンジにきらめく熱い夏だ。
 けれど、爽やかに違いない。クリスタルの器がそう連想させる。
 サルモレッホ(Salmorejo)は、そのコルドバに伝わるトマトとパンから作られるスープ。ビネガーが効かせてあり、ガスパチョに似た味わいだ。

◇白ワインその1Wine_1

■天然酵母 オリーブOlive
 大阪本町の有名パン屋さんの逸品が東京でいただける悦びを噛みしめる。
 「タケウチ」ではこの倍のサイズでの販売らしい。こちらはecurer仕様だ。中央部にアンチョビを詰めたオリーブが2ヶ入っている。

■4月兎Hotaruika
 “3月兎”ならばルイス・キャロルなのだけれど、“4月兎”は不勉強で知らない。誰か教えて。
 ホタルイカの下にひいてあるのは蕎麦がき、黄色く見えるのはオリーブオイル。

◇白ワインその2Wine_2

■ソードフィッシュストーリーTachiuo
 輪切りにしたように見えるかも知れないが、もちろん骨は綺麗に除かれている。しかも中央部に豚脂がサンドされており、太刀魚の軽さを補っている。

■コルンバイザーCorumbiz
 千葉県松戸の「B'Zopf」の逸品。
 奥でボケてしまっているのが、埼玉県は東浦和「風見鶏」さんの石窯焼き塩トースト。

◇赤ワインその1Wine_3

■ミニチョコバーChoccobar
 ―― って、実はフォアグラ。
 トンカ豆の顆粒が裏側に忍ばされている。
 まったりとしたチョコ/フォアグラに赤ワインがあう。

◇赤ワインその2Wine_4
 飲むペースが×2

■遊星オペラKouika
 単なるイカ墨パスタではない。
 周りのスープは来栖氏による後がけ(演出あり)。貝出汁の旨味たっぷりスープだが、緑茶がブレンドされており、切れがある。
 それが(細切りの)イカ肉がまぎれたパスタ、イカ墨と相まって、絶妙のバランス。

◇赤ワインその3Wine_5

■マダムヴュルゴのシャラン鴨Kamo
 鴨の火入れが素晴らしく、肉がぱんぱんに張っている。
 ソースのベースはフルムダンベール。
 フルムダンベールはブルーチーズの仲間だが、独特のカビ臭は軽いようだ。
 (↑リンク先は雪印メグミルクの“Cheese Club”。結構ためになる)

■UNA-DON!Unadon
 タレと白焼きがモザイク状に並べられている。タレは通常の和風ツメに似た味になっているが、それではない(説明あったのだけれど忘却)。
 下のご飯はリゾット風になっている。
 来栖氏から「タレブロックから食べて」とのアドバイスがあった。タレの濃いめの味わいを余韻として残したところに、白焼きを食べた方が美味しく食べられるとのこと。なるほど、である。

◇デザートワインWine_6

■No.1グローバーKinkan
 キンカンを日本酒「黒龍」でコンポートしたもの。まわりはジンのゼリーだ。
 自然な甘みだけ。味蕾がすっきりと洗われるようだ。

■スイーツたちSweets
 品名は上のメニューを見てもらうとして、ここでは提供先のお店をずらずらと紹介。
 奥から、リューコ@高輪モンプリュ@兵庫県元町足立音衛門@京都福知山リベルターブル@表参道ファブリス・ジロット@新宿、マカロンは自家製@エキュレ。
 「リベルターブル」は個別販売(テイクアウト)はしていない。ここ、エキュレに卸しているかたちだ。

 いやぁ、さすがにお腹がいっぱいで、数ヶ食べてあとは“お持ち帰り”にしてもらった。箱に保冷剤まで入れてもらい、感謝。

 最後はこれ、来栖氏がテーブルでドリップしたコーヒー。Coffee
 メニューの最後に載っている「ミ・カフェート」のグランクリュ・カフェ。

 シャンペンボトルに入って売られているもの。
 友里征耶氏が「グルメの真実」(宝島社親書)で辛辣に評しているものであるが、自分は素直に愉しんだ。グラスだってコーヒーの香りを立たせるために特別にデザインされたものだし(「ecurer」のロゴマーク見えるかな?)、時間を合わせて挽いて、目の前でドリップされれば、美味しくない訳がない。(香りがまた良い)

 今回、ワインの感想はなし。
 最初のスパークリングと最後のデザートワインの他、メニューに合わせて、5種類もいってしまった。2杯いただいたものもある。
 サーブの際に(ソムリエさんかな)丁寧な解説が付いて、ワインの背景を教えてくれる。
 レコーダーに取っておけば良かった。

 パンも全国から取り寄せだし「これでもか!」という感じ。

 そして本当に(込みコミで)Just¥30,000 だった。安いかも。

 最後に、ライトに抜け落ちたワインの朱を。Light

 

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ecurerスペイン料理 / 広尾駅乃木坂駅表参道駅
夜総合点★★★★ 4.0

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