「永井酒造」さん見学 @ 川場村
日本フードアナリスト協会主催の蔵元見学ツアーに参加した。
三連休の最終日11月25日(日)。天候抜群。
このツアーネタを“群馬県川場村シリーズ”として4回に分けて分載する。
普通の食べ歩きネタに挟みながら、ぽつぽつと記していく予定。
今回は出し惜しみすることなく、ツアーの目玉であり主目的であった「永井酒造」さんの回。
見事な杉玉。
鳥居の奥には水があふれている。仕込みに使われる武尊(ほたか)山の伏流水だ。
この水が極めて重要。
この水があるから、永井酒造がここにあり、自然の恵みであるこの水をあますことなく活かすことをコンセプトに気高き酒が生まれている。
平成6年12月完成の「水芭蕉蔵」を見学させてもらった。
蔵の軒下には大きいけどどこか可愛い水芭蕉が一輪。
言い忘れていたが、永井酒造の主力ブランドが「水芭蕉」と「谷川岳」だ。
商品説明や蔵の歴史はリンクを張った永井酒造さんのホームページをご参照のこと。
杉玉や仕込み水の説明のあと、いきなり工場棟(勝手に命名)へ。
工場棟に入ったとたんに吟醸香が ―― 梨を思わせるあれである。スゲー。
山田錦とささにしき(だったかと)の比較と、米の磨き具合の説明。
水と同じように、米にも硬質米/軟質米の違いがあることを初めて知った。
写真左が永井専務。永井酒造4代目に当たる方かと。
その方、自らガイドして下さった。力量あるトップほど腰が低いもので……、感謝。
いよいよラインに入る。
仕込みが終わったところで、機器類は綺麗に整えられている。清潔感あふれる。
麹用のお米(確か)が残っていて、食べて良いとのことで、みんなが手を伸ばした瞬間。
恐るべし、フードアナリストたち。
いやいや、自分もしっかり食べた。七割方乾燥しているとのことで、まだ少し柔らかく、噛むほどにじんわりと甘い。そりゃそうだ。ほぼ芯の部分(心白)、デンプン質だけなんだから。
話が前後するが、行きのバスの中で、あおい有紀さんの日本酒講義の時間が設けられていたから、実際の見学のときにすんなり理解できた訳である。
ちなみに講義の際、テキストとして配布された資料はこちら。
永井専務のガイドがどんどんオーバードライブしていくようで……。
えー、良いんですか! シリンダー覗いちゃって!!
永井専務の酒への想いがビシビシ伝わってくる。
専務は、酒が醸されていく、その瞬間を見せたかったのかも。
まさに、酒が、生きて変化し、成長していく過程を。
最後の一番発酵の進んでいた、シリンダーの操作盤を撮った。
操作盤に付いた右のホワイトボードには数字が書かれていたのだが、企業機密に値するかもと、消し込んでおいた。
「水芭蕉蔵」はオートメーション化の進んだ近代的な蔵で、こういった見学も受け入れやすいのかもしれないけれど、それにしても大サービスだよね。
耳をすませば、麹たちが泡立つ、その息づかいまでが聞こえてくる。
永井専務の説明は、地理学的に分析した醸造酒の分布の話、フランスでシャンパンの手法を教わってきた話、様々なベクトルを含み、めくるめく面白さだった。
見学の〆は神棚の説明だった。
ある種スピリチャアルな迫力を帯びて、永井酒造・水芭蕉蔵の見学会が終わった……。
次回の“群馬県川場村シリーズ”は「田園プラザかわば」の回。
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