「Bistrot Taka」 @ 湯島
去年の9月の話。
Upが遅くてごめんなさい。
天神下から向かった。
湯島天満宮を突っ切るのが近道だ。
湯島天満宮には泉鏡花の筆塚があって、Free-Writerなどとうそぶいている自分は、その筆力にあやかりたくて手を合わせたりもするが、この日は予約した時間がせまっていたので寄らなかった。
おぉ、端麗な一軒家レストラン。
袖看板が良い雰囲気をかもし出している。
「Bistrot Taka」と店名のみを掲げている。奥ゆかしくも、それは自信の現れか。
内装も素敵だ。
コーナーにある蝋燭立て。荘厳なデザインのドア。ドアの硝子に施された装飾。
カトラリーにも品があって、重みがあって――。
……良い感じの緊張感だ。
某予約サイトから3杯ペアリングのコースを予約してあった。
1杯目は泡。
◆Richard Cheurlin
インポーターは株式会社ラシーヌ。ラシーヌのページをリンクしておく。
■前菜その1
鱧のフリッター。
鱧はあえて厚めの骨切り。
下はトマトとビネガー。緑色はエストラゴン。
「Bistrot Taka」、夏の定番のよう。
かろやかで、でもパンチがあって。コースの序盤から心を奪われてしまう。
◆Pernand-Vergelesses
ブルゴーニュのシャルドネ。キリリと美味し。
インポーターである出水商事株式会社のページをリンクしておく。
■前菜その2
フォアグラ。
フォアグラの上に黒トリュフ。下は蕪。
ポルト酒とマデラ酒を使った甘めのソースが全てをたおやかにまとめている。
スペシャリテ? 美味かった~。
■スープ
アルザス風シュークレートの冷製スープ。
アルザス地方のシュークレートは有名。キャベツを自然発酵させたもので、ソーセージの付け合わせなどによく見かける郷土料理。
それを冷製スープに?
味の説明が難しい。キャベツの甘さとほのかな酸味。
こんなスープ、初めて!
■魚料理
ヒラメのポアレ。
下には冬瓜、手前のムール貝はモンサンミッシェル産。
それらが海苔のソースの上で仲良く泳いでいる。
文句なし。
◆LES GRAVES DE VIAUD
ボルドー。メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランのブレンド。
なめらかだけれども、しっかりとしたボディもある。
こちらもインポーターは出水商事。同じエチケットの画像は見つからなかった。“生産者情報”のページをリンクしておく。
■肉料理
フランス産仔牛のロティ。
手前はジロール茸。
付け合わせの野菜らも美味であったので、別アングルの写真もUpしておく。
こちらも説得力ある味わいで――。合掌。
■デザート
フルーツサラダ。
4酒のお酒に漬け込んだ果実たち。香草を効かしたお酒も合わせてあり、複雑の香りと味わいだ。
上はライチのソルベ。緑色はフレッシュ・バジル
まさに“宝石箱”のような……。
――ダメだ。これはもはや手垢の付いた表現だ。
あぁ、泉鏡花ならば、なんと表現するだろう?
やっぱり、筆塚に手を合わせてくれば良かったなぁ。
■カフェ
キュートなスプーンに乗っているのは、レバーブと木イチゴの自家製ジャム。
柑橘(メモなし)の皮は三温糖とゲランの塩でまとめられている。 コースの余韻に身をまかせつつ……。
――以上。
湯島天満宮のすぐ近くにこんな本格的なフレンチがあったとは。
最後に美しい袖看板の写真を。
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